失敗・後悔しない家づくりブログ【新築・注文住宅】

家づくりの経験者が「失敗しない新築注文住宅のポイント」や「ハウスメーカーの比較・ランキング」などをまとめているブログです。

ハウスメーカーの比較・ランキング

【耐震性能が高い】ハウスメーカーランキング【地震に強い頑丈な家】

家の性能
耐震性能が高いハウスメーカーを知りたい人「地震に強いハウスメーカーを知りたいです。耐震性能が高いハウスメーカーのランキングや、地震に強い家・頑丈な家を作るポイントなどを教えてほしいです…!」

こんなお悩みに答えます。

こんにちは。家づくりを経験した「とある東北人」です。

「耐震性能が高いハウスメーカー」って知りたいですよね…。私もそうでした。

例えば、スーモの家づくりで重視したいことランキングでは、

1位:耐震性
2位:耐久性
3位:間取り・プラン
4位:断熱性・気密性
5位:アフターサービス・長期保証

と、1位が「耐震性」であり、多くの人が「地震に強い家」を重視していることがわかります。

それで、ネット上には「ハウスメーカーの耐震性能ランキング」がいくつかあるのですが、

・情報が古い
・出典がわからない
・掲載している業者の数が少ない

というものも多く、参考にならないのが現状です。

仕方がないので、本を読んだり、業者の話を聞いたりしながら「耐震性能が高いハウスメーカー」について独自に調べていきました。

家づくりの本
【家を建てる】家づくりの本&雑誌おすすめ20選【注文住宅の勉強】

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本記事では、そんな私の経験をもとに、「耐震性能が高いハウスメーカーのランキング」「地震に強い家・頑丈な家を作るポイント」をお伝えしたいと思います。

耐震性能が高いハウスメーカーのランキング

ハウスメーカーの性能比較・ランキング

「耐震性能が高いハウスメーカーのランキング」は、下記のとおりです。

実際に家を建てて揺らす「実大振動実験」の「最大ガル数(≒揺れの大きさ)」をもとに作成しました。

※なお、耐震性能以外にも「業者選びで大切なポイント」がいくつかあります。詳しくは、下記の記事を参考にしてください。

ハウスメーカー 工務店
【ハウスメーカー&工務店】選び方・決め手・探し方のポイント16選

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順位 業者名 構造・工法 最大ガル 実験の結果 参考URL
1 セキスイハイム 鉄骨系プレハブ、枠組壁工法(2×6) 2,202 ◯内壁のクロスなどが損傷した程度で致命的な損傷はなし こちら
2 アキュラホーム 木造軸組 2,000〜2,200 ◯構造体及び内装(クロスの亀裂等)に損傷がありませんでした こちら
2 一条工務店 木造軸組、枠組壁工法(2×4、2×6) 2,000〜2,200 △地震に強く、安心であることを実証しています こちら
2 住宅情報館 木造軸組 2,000〜2,200 △構造的な変形では倒壊に至らず、その耐震性を示しました こちら
2 住友林業 木造軸組 2,000〜2,200 △耐震性能には余力を残しました こちら
2 三井ホーム 枠組壁工法(2×4、2×6) 2,000〜2,200 △加振に耐え、構造躯体の強さを実証しました こちら
3 ミサワホーム 木造軸組、鉄骨系プレハブ、木質パネル、重量鉄骨、RC 2,000 ◯構造体の損傷ゼロはもちろん、内装仕上げにも目立った被害はなし こちら
4 クレバリーホーム 木造軸組 1,791 ◯主要構造用部材、外壁タイル共に損傷は認められない こちら
5 ダイワハウス 木造軸組、鉄骨系プレハブ、重量鉄骨 1,782 ◯鉄骨フレームの損傷や外壁材のクラックなどの異常は認められませんでした こちら
5 日本ハウスHD (旧:東日本ハウス) 木造軸組 1,782 △十分な耐震性能があることが実証 こちら
5 パナソニック ホームズ 鉄骨系プレハブ 1,782 ◯構造体の交換が必要となるような大きな損傷はない こちら
6 飯田産業 木造軸組 1,722 ◯構造体・仕上材ともに全く損傷は見られず こちら
6 セルコホーム 枠組壁工法(2×4、2×6) 1,722? △日本ツーバイフォー建築協会の実験のため こちら
6 富士住建 木造軸組、枠組壁工法(2×4、2×6) 1,722 ◯倒壊しないだけでなく、木材や金属への損傷もない こちら
7 スウェーデンハウス 木質パネル 1,636 ◯構造上の有害な損傷なし こちら
8 木下工務店 木造軸組、枠組壁工法(2×4、2×6) 1,604 △倒壊はしませんでした こちら
9 積水ハウス 木造軸組、鉄骨系プレハブ、重量鉄骨 1,600 △倒壊することなく、外壁の割れ・脱落もないことを確認 こちら
10 旭化成ホームズ(ヘーベルハウス) 鉄骨系プレハブ、重量鉄骨 1,337 ◯構造体に大きな損傷は見られず こちら
11 ヤマダホームズ 木造軸組、枠組壁工法(2×4、2×6)、木質パネル 1,198 △耐えた こちら
12 ナイス 木造軸組 1,114 △倒壊せず、十分な耐震性能を発揮することが実証されています こちら
12 フェニーチェホーム 木造軸組 1,114 △倒壊せず、十分な耐震性能を発揮することが実証 こちら
13 インデュアホーム 枠組壁工法(2×4、2×6) 1,100 △層間変形角約40%抑制 こちら
14 三菱地所ホーム 枠組壁工法(2×4、2×6) 1,000? △大震災でも、揺れない安心が実証されました こちら
15 大成建設ハウジング(パルコン) コンクリート系プレハブ 980 △不明 こちら
16 秀光ビルド 木造軸組 899 ◯家が倒壊することはなかったうえ、まったくの無傷 こちら
16 タマホーム 木造軸組 899 △倒壊・崩壊しないことが確認 こちら
17 アイフルホーム 木造軸組 891 ◯内装に一部損傷があるが、構造体に目立った損傷なし こちら
17 イシンホーム住宅研究会 木造軸組 891 ◯構造体に異常なし こちら
17 FPの家 木造軸組 891 △2回の実験を最後まで耐えた こちら
17 GLホーム 枠組壁工法(2×4、2×6) 891 △建物の変形量を最小限に抑え強度を保つことができました こちら
17 トヨタホーム 鉄骨系プレハブ 891 ◯構造体の損傷は一切ない こちら
17 パナソニックビルダーズグループ 芙蓉ホーム 木造軸組 891 ◯構造体の損傷・変形はなくクリア こちら
17 百年住宅 RC 891 △不明 こちら
17 広島建設 木造軸組 891 ◯通し柱の接合部にまったくズレや損傷がなく、躯体と一体化して、しっかりと軸組を支えきっていることが実証されました こちら
17 フィアスホーム 木造軸組 891 ◯実験を繰り返しても変形量はほぼ同じ こちら
17 北洲ハウジング 枠組壁工法(2×4、2×6) 891 △安全限界変位の範囲内でした こちら
17 ポラス 枠組壁工法(2×4、2×6) 891 ◯構造躯体にまったく衝撃の影響が見られず、ポラスの耐震技術が公的に証明されました こちら
17 レスコハウス RC 891 △レスコハウスの耐力は低下していませんでした こちら
18 イノスグループ 木造軸組 818 △水平変位を約50%低減 こちら
18 トヨタウッドユーホーム 枠組壁工法(2×4、2×6) 818 △独自の実験ではない? こちら
19 エースホーム 木造軸組 600 △実物による耐震実験でも、充分な安全性を実証しました こちら
19 ヤマト住建 木造軸組 600 ◯大きな損傷は全く見られなかった こちら
20 アイダ設計 木造軸組 400? △震度7クラスの耐震実験をクリアしています こちら
21 住友不動産 木造軸組、枠組壁工法(2×4、2×6) 355 △損傷が少ない こちら

実大振動実験はざっくりとした参考になる

ハウスメーカーの耐震性能を比較するのは難しいのですが、「実大振動実験」は、ざっくりとした参考になります。

「実大振動実験」とは「実際に家を建てて、それに地震レベルの振動を与える実験」のことです。

※日本には専用の巨大実験施設がいくつかあり、大手ハウスメーカーがこぞって実験をしています。

実験結果を比較するポイントは、

・1. 何ガルの実験か?
・2. 構造体に損傷がないか?

の2つです。

ポイント1. 何ガルの実験か?

1つ目のポイントは「何ガルの実験か?」ということです。

「ガル」というのは加速度の単位で、簡単に言えば「地震の揺れの大きさ」のことです。

「震度とガル数の関係」は、下記のとおりです。

▼震度とガル数の関係
・震度0:0.8ガル以下
・震度1:0.8〜2.5ガル
・震度2:2.5〜8.0ガル
・震度3:8.0〜25ガル
・震度4:25〜80ガル
・震度5:80〜250ガル
・震度6:250〜400ガル
・震度7:400ガル以上

また、過去に日本で起きた「主な地震のガル数」は、下記のとおりです。

▼主な地震のガル数
・1995年 阪神淡路大震災:891ガル
・2004年 新潟中越地震:1,722ガル
・2011年 東日本大震災:2,933ガル
・2016年 熊本地震:899ガル

例えば、「891ガル」という大きさで揺らしても倒壊しなかったら、

「阪神淡路大震災レベル」の地震で倒壊しない耐震性能がある

と推測できるわけです。

なお、「公表されているガル数がわからない」場合は、推定しています。

※ちなみに、実大振動実験ができる「加振機」は、私の調べた限り、最大でも2,000〜2,200ガル程度の大きさでしか揺らせないはずです。なので、ハウスメーカーがそれを超えるガル数を公表している場合は、「応答加速度(≒2Fや3F部分での揺れの大きさ)」であると推定しました(例:三井ホームや住友林業など)。

ポイント2. 構造体に損傷がないか?

2つ目のポイントは「構造体に損傷がないか?」ということです。

構造体とは、

・基礎
・柱
・梁

などといった、家の主要な骨組みの部分です。

実験した結果、倒壊しなかったとしても、構造体にダメージを受けていたら、

・倒壊する不安がある
・快適な生活ができない
・修理のために多くのお金がかかる

といった問題が残ってしまいます。

これでは、「耐震性能が高い」とは言えません。

なので、実験結果で「構造体に損傷がない」と公表している業者には「◯」、それ以外の業者には「△」をつけました。

※つまり、「ガル数が大きく、◯がついているハウスメーカー」ほど、耐震性能が高いと推測されるわけです。

「地震に強い家」「頑丈な家」とは何か?

建築現場

そもそも、「地震に強い家」「頑丈な家」とは何でしょうか?

これがわからないと、「ハウスメーカーの耐震性能」を考えることはできません。

なので、「地震に強い家」「頑丈な家」について、

1. 内外装の被害ゼロが理想 (倒壊しないのは当然)
2. 建築基準法は最低レベルと考える
3. 耐震等級はどのレベルが理想?
4. 耐震性能を決める要素

という「4つのポイント」に沿って、ご説明したいと思います。

1. 内外装の被害ゼロが理想 (倒壊しないのは当然)

まず、「大きな地震が来ても倒壊しない家」というのは当然でしょう。

しかし、それだけで良いでしょうか?

例えば、倒壊しなかったとしても、

・構造体に損傷があり、次の地震で倒壊するかもしれない
・断熱材が破けたりズレたりして、断熱性能が下がった
・家じゅうにすき間ができて気密性能が下がった
・内壁にヒビが入ったり、壁紙がズレてしまった
・外壁が割れたり、はがれてしまった

というような状況だったら、

・倒壊する不安がある
・快適な生活ができない
・修理のために多くのお金がかかる

といった問題が残ってしまいます。

なので、

大きな地震が来ても、構造体に損傷がなく、内外装の被害が少ない (理想はゼロ)

というのを「地震に強い家」「頑丈な家」として考えるべきでしょう。

2. 建築基準法は最低レベルと考える

ハウスメーカーの中には、

「うちで建てる家は、建築基準法をクリアしているので、大きな地震でも大丈夫です」

という業者がいたりします。

しかし、これは「かなりヤバイ発言」なのです。

なぜなら、建築基準法では、

・震度6強〜7の地震が1度起きても倒壊しない程度
・震度5強くらい地震で損傷しない程度

で建ててください、と定めているだけだからです。

これは、言い換えれば、

・震度6強〜7の地震が何回も起きれば倒壊する可能性がある
・震度6弱以上の地震で損傷する可能性がある

ということを意味します。

例えば、とあるハウスメーカーが行った「実大振動実験」があります。

※実大振動実験:実際に家を建てて、それに地震レベルの振動を与える実験のこと。

その実験で、建築基準法ギリギリて建てた住宅に「震度7クラスの振動」を与えたところ、構造体や内外装がかなり損傷したり、倒壊した例もあるのです。

「地震大国」の日本では、震度6弱の地震は珍しくありません。

また、一生のうちに、震度6強〜7の地震を経験する可能性もゼロではないでしょう。

なので、「建築基準法は最低レベルの基準である」と考えるべきなのです。

3. 耐震等級はどのレベルが理想?

「耐震等級」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。

「耐震等級」とは、「品確法」という法律をもとにした「耐震性能のレベル」のことです。

耐震等級は1〜3まであり、

等級1:建築基準法の基準で倒壊しないレベル
等級2:等級1の1.25倍の地震で倒壊しないレベル
等級3:等級1の1.5倍の地震で倒壊しないレベル

となっています。

さて、耐震等級は、どのレベルが望ましいのでしょうか?

等級1は「建築基準法と同じレベル」なのでNGです。

私は、「最低でも等級2、できれば等級3が良い」と考えています。

なぜならば、耐震等級も「倒壊しないこと」が基準であって、構造体や内外装に損傷を受ける可能性はあるからです。

繰り返しになりますが、倒壊しなかったとしても、

・構造体に損傷があり、次の地震で倒壊するかもしれない
・断熱材が破けたりズレたりして、断熱性能が下がった
・家じゅうにすき間ができて気密性能が下がった
・内壁にヒビが入ったり、壁紙がズレてしまった
・外壁が割れたり、はがれてしまった

となれば、

・倒壊する不安がある
・快適な生活ができない
・修理のために多くのお金がかかる

といった問題が残ってしまいます。

なので、耐震等級は「最低でも等級2、できれば等級3が良い」と考えます。

4. 耐震性能(耐震等級)を決める要素

少々マニアックな話ですが、耐震性能(耐震等級)はどうやって決まるのでしょうか?

耐震性能(耐震等級)を決める主な要素には、

・耐力壁の量
・耐力壁のバランス
・接合部の強さ
・床の強さ
・基礎の強さ
・梁の強さ

などがあります。

この中でも、特に重要なのが「耐力壁(※)」です。

※耐力壁(たいりょくへき/かべ):横からの力に抵抗する能力をもつ壁。建築物の壁には、耐力壁と、そうでない壁(準耐力壁、非耐力壁)がある。

普通に考えれば、「家の柱がしっかりしていれば大丈夫」という気もしますよね?

でも実際は、地震の力から建物が倒れないようにしているのは、柱ではなく「耐力壁」なのです。

「耐力壁」で重要なのは、「量」と「バランス」です。

例えば、「必要とされる耐力壁の量」に対して「実際の耐力壁の量」が少なかったら、耐震性能は確保できません。

また、量が十分でも「耐力壁が偏って配置されている」としたら、耐震性能は確保できません。

なお、家の間取りが複雑であるほど耐力壁のバランスを取るのが難しくなるので、家全体が正方形や長方形に近い「シンプルな間取り」にすることが重要です。

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このような「耐力壁の量とバランス」に加えて、上記に挙げたような要素が合わさることで、「耐震性能(耐震等級)」が決まるのです。

※ちなみに、耐震等級には1〜3までありますが、それがどの等級になるかも、上記の要素によって決まります。

「耐震性能を決める要素」に興味のある方は、下記のサイトを参考にしてみてください。

ハウスメーカーの耐震性能を比較するのは難しい

家の模型

実は、「ハウスメーカーの耐震性能」を比較するのはかなり難しいのです。

確かに、ハウスメーカーが耐震性能をPRする際には、

・1. 耐震等級
・2. 構造・工法
・3. 過去の地震被害
・4. 実大振動実験
・5. 制震・免震装置

といった話がよく出てきます。

しかし、実際はどれもあまり意味がないのです。

その理由を、1つずつご説明していきます。

1. 耐震等級は設計プランによって変わる

大半のハウスメーカーは「うちは耐震等級3です」と公表しています。

しかし、「実際には変わる場合もある」と小さな字で書いてあるんですね…笑。

耐震等級は「耐力壁(※)の量やバランス」などによって決まるため、設計プランによってはそれらを満たすことができず、耐震等級が落ちてしまうからなのです。

※耐力壁(たいりょくへき/かべ):横からの力に抵抗する能力をもつ壁。建築物の壁には、耐力壁と、そうでない壁(準耐力壁、非耐力壁)がある。

設計プランによって等級が変わるのは、基本的にどのハウスメーカーも同じです。

なので、公表している耐震等級によって、ハウスメーカー同士の耐震性能を比較しても意味がないのです。

2. 構造・工法は「耐震性能を上げやすい」だけ

一般に、「在来工法よりも、2×4工法や鉄骨造の方が強い」と言われています。

しかし、正確には「耐震性能を上げやすい工法である」というだけなのです。

耐震性能は、「耐力壁の量やバランス」などによって決まります。

2×4工法などは、単にこれらを確保しやすい工法というだけなのです。

なので、在来工法であっても、耐力壁の量が十分にあり、家全体にバランスよく配置されていれば、十分な耐震性能を得られます。

※逆に、2×4工法や鉄骨造であっても、耐力壁の量が足りず、配置がかたよっていたとしたら、耐震性能は悪くなってしまいます。

よって、構造や工法そのものでハウスメーカーの耐震性能を比較するのも、それほど意味がありません。

3. 過去の地震被害には信憑性がない

「過去の地震被害」とは、「各業者の建てた家が、過去の大きな地震でどうだったか?」を調べたデータのことです。

大半の業者が「過去の主な地震で全壊・半壊しなかった」と公表しています。

しかし、ほとんどが「自社調べ」であり、どこまで本当かがわかりません。

また、地震で全壊・半壊したとしても、それは、「耐震性能よりもデザインを重視した」「地盤が悪かった」という原因かもしれないので、「その業者の耐震性能が悪い」とは言い切れません。

なので、「過去の地震被害」には信憑性がなく、それをもとにハウスメーカーの耐震性能を比較するのは難しいと思います。

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4. 実大振動実験は条件がバラバラ

「実大振動実験」とは「実際に家を建てて、それに地震レベルの振動を与える実験」のことです。

日本には専用の巨大実験施設がいくつかあり、大手ハウスメーカーはこぞって実験をしています。

ただ、実際はそう簡単に比較できません。

このブログにもあるとおり、「実験の前提となる条件がバラバラ」だからです。

※例えば、内装や外壁もきちんと仕上げた「現実に近い家」もあれば、「構造体のみ」という場合もあります。階数や間取りも全然違います。

各社がバラバラに実験して「うちは◯◯ガルでも大丈夫でした!」などと言い合っても、ハウスメーカーの耐震性能を単純には比較できないのです。

※ただ、ハウスメーカーの耐震性能をざっくりと比較できるのは、実大振動実験くらいしかないのも事実です。

5. 制震・免震装置は良い点をPRしやすい

ハウスメーカー各社は、「揺れが◯◯%軽減されました」のように、制震・免震装置の実験結果をPRしています。

しかし、「それらの装置の性能」は、ほとんど比較不可能です。

「実大振動実験」のところでもお話しましたが、「実験の前提となる条件がバラバラ」だからです。

また、「揺れが◯◯%軽減されました」という制震・免震装置のデータは、「部分的かつ限定的」なものであり、「良い部分だけをPRしやすい」ため、信頼性に欠けます。

「地震に強い家」「頑丈な家」を作るためのポイント

家の模型を両手に持つ

「耐震性能が高いハウスメーカーランキング」は、ざっくりとした参考にはなりますが、完璧ではありません。

では、ハウスメーカーはどのように選んだらよいのでしょうか?

まず、「失敗しない業者の選び方」については、下記の記事で解説していますので、参考にしてください。

ハウスメーカー 工務店
【ハウスメーカー&工務店】選び方・決め手・探し方のポイント16選

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その中で、「地震に強い家・頑丈な家を作れる業者」を見分けるポイントは、以下の4つです。

・1. 理想の家を耐震等級3で建てられるか?
・2. 住宅性能表示制度の対応や実績は?
・3. 地盤改良の実績や地盤保証の有無は?
・4. 耐震性能を決める要素を説明してくれるか?

これらについて、1つずつ解説していきます。

1. 理想の家を耐震等級3で建てられるか?

まず、「理想の家を耐震等級3で建てられるか?」ということが重要です。

一般的に、理想の間取りを追求するほど、耐震等級3にするのが難しくなります。

※耐力壁の量やバランスが制限されたりするからです。

業者によっては、お客さんの理想を優先させて、耐震性能をあまり考えないという場合も少なくありません。

なので、お客さんの理想を叶えつつ耐震等級3にできる業者は、「耐震性能にも配慮できる業者」と判断できるでしょう。

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2. 住宅性能表示制度の対応や実績は?

「住宅性能表示制度」というのは、「耐震性能などを含めた住宅の性能を、第三者機関が評価してくれる制度」です。

例えば、ハウスメーカーが「うちが建てる家は耐震等級3です!」と言っても、厳密ではありませんし、素人にはわかりません。

しかし、「住宅性能表示制度」を利用すれば、「耐震等級◯」ということが公的に評価されます。

この制度への対応や取得実績をチェックしてみましょう。

3. 地盤改良の実績や地盤保証の有無は?

「地盤改良の実績」や「地盤保証の有無」について、業者に質問してみましょう。

家そのものの耐震性能が良くても、地盤沈下などを起こしてしまったら意味がありません。

なので、家を建てる前には必ず地盤調査をし、場合によっては地盤改良することが必要です。

そして、地盤沈下に対する地盤保証があれば、さらに安心です。

4. 耐震性能を決める要素を説明してくれるか?

設計プランを提案してもらったら、「耐震性能を決める要素」について質問してみましょう。

▼耐震性能を決める要素
・耐力壁の量
・耐力壁のバランス
・接合部の強さ
・床の強さ
・基礎の強さ
・梁の強さ

特に、「耐力壁の量とバランスは大丈夫か?」「大丈夫ならその理由は?」ということを具体的に聞いてみてください。

※設計士の方に質問できればベストです。

質問に対して丁寧な説明をしてくれれば、良い業者である可能性が高いです。

なお、「耐震性能を決める要素」についての詳細は、下記のサイトを参考にしてみてください。

【まとめ】ハウスメーカー(工務店)選びで失敗しないために

記事のまとめ

本記事では、「耐震性能が高いハウスメーカーのランキング」「地震に強い家・頑丈な家を作るポイント」についてお伝えしてきました。

まとめると、下記のとおりです。

・「耐震性能」を比較するのはかなり難しい
・実大振動実験の結果はざっくりとした参考にはなる
・「住宅性能表示制度」の実績などで業者をチェックする

業者選びで失敗しないためには、これらのポイントに注意しましょう。

また、耐震性能以外にも「業者選びで大切なポイント」がいくつかあります。

詳しくは、下記の記事を参考にしてください。

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