こんなお悩みに答えます。
こんにちは。家づくりを経験した「とある東北人」です。
家づくりを進めていくと、
モノコック構造(工法)
という言葉を耳にすることがあると思います。
特に、「ハウスメーカーの人の話」や「パンフレット」などで、
・飛行機などに使われている
・「面」で支えるので強い
・耐震性が高い
などという形で宣伝されることが多いようです。
しかし、
・そもそもモノコックって何?
・在来工法や2×4工法との違いは?
・どんなハウスメーカーがあるの?
・モノコック住宅のデメリットは?
と悩む人も少なくないと思います。
私も悩みましたが、本で調べたり業者の話を聞くにつれて「モノコック構造」についてわかるようになりました。
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本記事では、そんな私の経験をもとに、「モノコック構造のハウスメーカー」や「モノコック住宅のデメリット」などについてお伝えしたいと思います。
モノコック構造・工法のハウスメーカー26社
出典:クレバリーホーム
「モノコック構造・工法のハウスメーカー」は下記のとおりです。
※なお、構造・工法以外にも「業者選びで大切なポイント」がいくつかあります。詳しくは、下記の記事を参考にしてください。
No. | 業者名 | 「モノコック」の表記例 | 参考URL |
---|---|---|---|
1 | アイフルホーム | モノコック構造 | こちら |
2 | 一条工務店 | ツインモノコック構造 | こちら |
3 | インデュアホーム | モノコック構造 | こちら |
4 | ウィザースホーム | モノコック構造 | こちら |
5 | エースホーム | モノコック工法 | こちら |
6 | 木下工務店 | モノコック構造 | こちら |
7 | クレバリーホーム | モノコック構造 (プレミアム・ハイブリッド構法) | こちら |
8 | GLホーム | ハイパーモノコック構法 | こちら |
9 | 住友林業 | モノコック構造 | こちら |
10 | セキスイハイム | アルティメイトモノコック | こちら |
11 | 積水ハウス | モノコック構造 | こちら |
12 | セルコホーム | モノコック構造 | こちら |
13 | 泉北ホーム | モノコック構造 | こちら |
14 | トヨタウッドユーホーム | モノコック構造 | こちら |
15 | 日本ハウスHD (旧:東日本ハウス) | モノコック構造 | こちら |
16 | パナソニック ホームズ | モノコック構造 (大型パネル構造) | こちら |
17 | 百年住宅 | モノコック構造 | こちら |
18 | フィアスホーム | モノコック構造 | こちら |
19 | 富士住建 | モノコック構造 | こちら |
20 | 古河林業 | 木造軸組工法+モノコック構造 | こちら |
21 | フローレンスガーデン(工藤建設) | モノコック構造 | こちら |
22 | ベツダイホーム | モノコック工法 | こちら |
23 | 北洲ハウジング | モノコック構造 | こちら |
24 | ミサワホーム | モノコック構造 | こちら |
25 | 三井ホーム | モノコック構造 (プレミアム・モノコック構法) | こちら |
26 | ヤマダホームズ | モノコック構造 | こちら |
モノコック構造とは?
そもそも「モノコック構造」とは何でしょうか?
Wikipediaによれば、
モノコック(フランス語:monocoque)、モノコック構造(モノコックこうぞう)とは、自動車・鉄道車両・ミサイル・一部の航空機などの車体・機体構造の一種で、車体・機体の外板に応力を受け持たせる構造のことをいう。応力外皮構造(おうりょくがいひこうぞう)、または張殻構造(はりがらこうぞう)ともいう。
Wikipedia
とのことです。
いまいちよくわかりませんね…笑。
別の説明ではどうでしょうか?
ギリシャ語で「ひとつの…」という意味の接頭語"mono"と、フランス語で「貝殻」という意味の語"coque"を組み合わせた合成語。車体・機体の骨組み(フレーム)の代わりに、外板に必要最小限の加工を施して強度剛性を持たせる設計のことで[1]、内部空間を広く取ることができ、構造を簡素化することで軽量化にもつながる。
Wikipedia
この説明の中に、
骨組み(フレーム)の代わりに、外板に必要最小限の加工を施して強度剛性を持たせる設計のこと
とあります。
つまり、
骨組み(フレーム)を使わずに、外側を強くしたもの
を「モノコック構造」というわけです。
身近な「モノコック構造」の例
身近な「モノコック構造」の例を、いくつか挙げてみましょう。
わかりやすいように、「モノコック構造でないもの」と比べてみます。
▼モノコック構造でないもの
・凧
・ねぶた祭りのねぶた
・人間、犬など(哺乳類)
▼モノコック構造
・ダンボール箱
・ペットボトル
・カニ、エビなど(甲殻類)
いかがでしょうか笑?
「モノコック構造でないもの」は、骨組み(フレーム)によって重さや力を支えていることがわかります。
一方、「モノコック構造」は骨組み(フレーム)にあたる部分がなく、外側を強くすることで形を保っていることがわかりますね。
セミ・モノコック構造とは?
実は、「モノコック構造」と「モノコック構造でないもの」の中間の構造があります。
それを「セミ・モノコック構造」と言います。
厳密には一切の骨材ないし骨のような構造を用いず、外板の板材だけから成る構造が(純)モノコックだが、翼の付け根などといった応力が集中する部分が耐えられないなど難しい点も多く、現在の航空機の多くなどのように縦通材などを併用して主として引っ張り力が外板に掛かるようにする、いわゆる「セミ・モノコック」構造の採用が他の分野でも一般的であり、この記事でも以下ではもっぱら「セミ」は付けない。
Wikipedia
要するに、
骨組み(フレーム)を使っているけれど、外側を強くしたもの
のことです。
この「セミ・モノコック構造」ですが、あとで重要なので覚えておいてください笑。
モノコック構造と在来工法・2×4工法との違い
家づくりにおける「モノコック構造」と「在来工法」「2×4工法」との違いは何でしょうか?
それを理解するためには、下記のように分類するとよいです。
・1.「モノコック構造」=「壁式工法(2×4工法など)」
・2.「モノコック構造でない」=「従来の在来工法」
・3.「セミ・モノコック構造」=「合板を使った在来工法」
これらについて、1つずつ説明いたします。
1.「モノコック構造」=「壁式工法(2×4工法など)」
家づくりにおける「モノコック構造」とは、「壁式工法」のことを指します。
「壁式工法」には、
・2×4工法
・2×6工法
・木質パネル工法
などの種類があり、これら全てをモノコック構造といって問題ありません。
なぜならば、これらの工法には、骨組み(フレーム)にあたる柱や梁がないからです。
そのかわり、「構造用合板(パネル)」を使って家を作ります。
この構造用合板(パネル)によって、家の外側が強くなり、重さや地震の揺れを受け止めることができるわけです。
2.「モノコック構造でない」=「従来の在来工法」
一方、「従来の在来工法」は「モノコック構造」ではありません。
これらは、構造用合板(パネル)を使わずに、柱・梁・筋交いなどを使って家を作っているからです。
つまり、骨組み(フレーム)によって家の重さや地震の揺れを受け止めるわけなのです。
この「モノコック構造でない」従来の在来工法は、阪神淡路大震災以前に建てられた住宅に多く見られます。
3.「セミ・モノコック構造」=「合板を使った在来工法」
実は、「モノコック構造でない」従来の在来工法は耐震性が弱く、阪神淡路大震災でかなりの数が倒壊しました。
そして、その反省をもとに生まれたのが、
構造用合板(パネル)を使った在来工法
です。
これは、
骨組み(フレーム)にあたる柱や梁を使いつつ、構造用合板(パネル)で外側を強くしたもの
であり、「セミ・モノコック構造」と言えます。
現在では、この「合板を使った在来工法」を多くの業者が採用しており、「セミ」をとって単に「モノコック構造」と呼んでいるのです。
ちなみに、「合板を使った在来工法」の耐震性は、「壁式工法(2×4工法など)」とそれほど変わらないようになってきています。
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モノコック構造住宅のデメリット
いままでご説明したとおり、モノコック構造は、
・「モノコック構造」=「壁式工法(2×4工法など)」
・「セミ・モノコック構造」=「合板を使った在来工法」
と大きく2つに分けられるため、その工法別にメリット・デメリットをご紹介いたします。
下記のとおりです。
構造・工法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
木造軸組工法(在来工法) | ・間取りの自由度が高い ・増改築しやすい |
・設計や施工次第で耐震性に差が出る ・職人の腕により、仕上がりにバラツキが出る |
木造枠組壁工法(2×4、2×6工法) | ・耐震性、断熱性、気密性、遮音性が高い ・施工が簡単なので、均一に仕上がる ・工期が短い |
・設計の自由度が低い ・大きな開口部を取りづらい ・後から増改築しづらい |
木質パネル工法 | ・部材を工場生産するので品質が安定している ・職人の腕によるバラツキが少ない ・工期が短い |
さらに詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
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モノコック構造の最大のデメリット
「モノコック構造」の最大のデメリットは、「用語がまぎらわしい」ということです。
本来、「モノコック構造」とは、
骨組み(フレーム)を使わずに、外側を強くしたもの
のことです。
家づくりにおいては、「壁式工法(2×4工法など)」がそれにあたります。
しかし、「セミ・モノコック構造」、つまり、
骨組み(フレーム)を使っているけれど、外側を強くしたもの
であるはずの「合板を使った在来工法」を「モノコック構造」と呼ぶ業者が多いために、用語がまぎらわしくなってしまうのです。
個人的には、これが「最大のデメリット」であると感じます。
さらに、単に「モノコック構造」と呼ぶだけでなく、
・ツインモノコック構造
・アルティメイトモノコック
・プレミアム・モノコック構法
…etc
といった「いかにもスゴそうな用語」にしてしまっている業者がいますが、実際はそれほど違いはありません。
家づくりにおいては、こういった「いかにもスゴそうな用語」の意味を正しく理解し、惑わされないようにすることが大切です。
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【まとめ】ハウスメーカー(工務店)選びで失敗しないために
本記事では、「モノコック構造のハウスメーカー」や「モノコック住宅のデメリット」などについてお伝えしてきました。
まとめると、下記のとおりです。
・モノコック構造とは「骨組み(フレーム)を使わずに、外側を強くしたもの」
・モノコック構造 = 壁式工法(2×4工法など)
・モノコック構造でない = 従来の在来工法
・セミ・モノコック構造 = 合板を使った在来工法
・「いかにもスゴそうな用語」に惑わされない
業者選びで失敗しないためには、これらのポイントに注意しましょう。
また、構造・工法以外にも「業者選びで大切なポイント」がいくつかあります。
詳しくは、下記の記事を参考にしてください。
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