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家を買うのに頭金はどのくらい必要?
頭金なしor少なくても家は買える?
頭金を貯めるvs貯めないで買う→どっちがいい?
こんな悩みはありませんか?
この記事では、実際に家づくりを経験した私が、
・2千〜4千万の家の頭金の目安
・頭金のメリット・デメリット
・頭金を考える際の注意点
について解説しています。
頭金について知るべきことが全てわかるので、ぜひ読んでみてください。
60冊以上の家づくり本で勉強した後、一級建築士に外部コンサルを依頼して注文住宅を建てました。
2000万・3000万・4000万の家の頭金の目安
そもそも頭金とは?
広い意味での頭金とは、
家の建築(購入)にかかる総費用のうち、住宅ローン等の借入金ではない自己資金の部分
を指します。
自己資金としては、
・預貯金
・退職金
・株式等の売却金
・不動産の売却金
・贈与されたお金
・相続されたお金
などを含みますが、いずれにしても、借り入れではなく、自分が所有している資金になります。
一方で、狭い意味での頭金は、この自己資金の中から、
・建築費の一部
・土地代の一部
・諸費用
といったものを現金で払うことを意味します(手付金など)。
ただし、この記事では、広い意味での「頭金=自己資金」として解説していきます。
実際の頭金のデータ①(住宅市場動向調査)
住宅市場動向調査報告書(令和5年度)によれば、頭金のデータは、以下のとおりです。
建築費+土地代(万円) | 頭金(万円) | 頭金の割合(%) | |
令和元年度 | 4,615 | 1,254 | 27.2 |
令和2年度 | 4,606 | 1,197 | 26.0 |
令和3年度 | 5,112 | 1,203 | 23.5 |
令和4年度 | 5,436 | 1,665 | 30.6 |
令和5年度 | 5,811 | 1,685 | 29.0 |
実際の頭金のデータ②(フラット35利用者調査)
フラット35利用者調査(2023年度)によれば、頭金のデータは、以下のとおりです。
建築費+土地代(万円) | 頭金(万円) | 頭金の割合(%) | |
全国 | 4903.4 | 473.8 | 9.66 |
三大都市圏 | 5378.7 | 553.5 | 10.29 |
首都圏 | 5679.6 | 610.2 | 10.74 |
近畿圏 | 5265.3 | 547.4 | 10.40 |
東海圏 | 4810.5 | 419.3 | 8.72 |
その他地域 | 4299.3 | 372.5 | 8.66 |
北海道 | 4965.3 | 389.0 | 7.83 |
青森県 | 3709.5 | 201.1 | 5.42 |
岩手県 | 4089.2 | 227.9 | 5.57 |
宮城県 | 4555 | 349.3 | 7.67 |
秋田県 | 3676.2 | 266.8 | 7.26 |
山形県 | 3795.9 | 277.3 | 7.31 |
福島県 | 4310 | 357.1 | 8.29 |
茨城県 | 4106.1 | 291.9 | 7.11 |
栃木県 | 4080.5 | 337.2 | 8.26 |
群馬県 | 4254.6 | 321.3 | 7.55 |
埼玉県 | 5327.7 | 460.2 | 8.64 |
千葉県 | 4862.1 | 416.7 | 8.57 |
東京都 | 7120.8 | 1110.2 | 15.59 |
神奈川県 | 5800.9 | 574.8 | 9.91 |
新潟県 | 4294.6 | 506.9 | 11.80 |
富山県 | 3533.9 | 468.4 | 13.25 |
石川県 | 4132.3 | 536.4 | 12.98 |
福井県 | 3906.1 | 547.4 | 14.01 |
山梨県 | 4189.8 | 449.4 | 10.73 |
長野県 | 4627.6 | 748.7 | 16.18 |
岐阜県 | 4176.1 | 305.2 | 7.31 |
静岡県 | 4386 | 407.8 | 9.30 |
愛知県 | 5526.1 | 479.4 | 8.68 |
三重県 | 4342.9 | 428.2 | 9.86 |
滋賀県 | 4471.2 | 394.1 | 8.81 |
京都府 | 5102.4 | 515.6 | 10.11 |
大阪府 | 5525.5 | 604.0 | 10.93 |
兵庫県 | 5463.3 | 601.6 | 11.01 |
奈良県 | 5372.9 | 445.9 | 8.30 |
和歌山県 | 4191.1 | 422.8 | 10.09 |
鳥取県 | 3553.8 | 183.8 | 5.17 |
島根県 | 3566.4 | 311.3 | 8.73 |
岡山県 | 4495.2 | 358.1 | 7.97 |
広島県 | 4729.9 | 563.0 | 11.90 |
山口県 | 3956.3 | 519.1 | 13.12 |
徳島県 | 3972.5 | 238.5 | 6.00 |
香川県 | 3771.1 | 439.4 | 11.65 |
愛媛県 | 4223.2 | 452.2 | 10.71 |
高知県 | 3770.3 | 378.0 | 10.03 |
福岡県 | 4780.9 | 401.5 | 8.40 |
佐賀県 | 4183.3 | 331.1 | 7.91 |
長崎県 | 3960.3 | 351.4 | 8.87 |
熊本県 | 4207.8 | 305.5 | 7.26 |
大分県 | 4447 | 376.9 | 8.48 |
宮崎県 | 4002.6 | 301.2 | 7.53 |
鹿児島県 | 3859.4 | 228.0 | 5.91 |
沖縄県 | 5621.6 | 533.2 | 9.48 |
頭金の目安は総費用の1〜3割
以上、2つのデータを見ると、
・住宅市場動向調査:約20〜30%
・フラット35利用者調査:約10%
となっており、幅はありますが、総費用の10〜30%が頭金の目安と言えます。
よって、2000万円・3000万円・4000万円の家の頭金の目安は、以下のようになります。
10% | 20% | 30% | |
2000万円 | 200万円 | 400万円 | 600万円 |
3000万円 | 300万円 | 600万円 | 900万円 |
4000万円 | 400万円 | 800万円 | 1200万円 |
頭金を用意するメリット・デメリット
頭金を用意するメリット
頭金を用意するメリットは、以下の4つです。
・毎月の返済額が減る
・利息の負担を少なくできる
・ローンの審査に通りやすくなる
・金利が優遇される場合がある
まず、頭金を用意すれば、総費用に占めるローンの割合が減り、借入金額が少なくて済みます。
そのため、毎月の返済額も減り、返済するのが楽になります。
同時に、支払利息も減るため、利息の負担も少なくなります。
また、借入金額そのものが減るため、ローンの審査にも通りやすくなります。
さらに、頭金を用意すると、金利の優遇などが受けられる場合もあります。
頭金を用意するデメリット
頭金を用意するデメリットは、以下の2つです。
・頭金を貯めるまで時間がかかる
・手元の貯金が減ってしまう
まず、頭金を貯めるまで時間がかかることです。
例えば400万円を貯めようとすると、毎月10万円を積み立てても、3年以上かかります。
毎月5万円しか積み立てられないなら、6年半以上もかかる計算になります。
また、貯金から頭金にお金を回した場合、手元の貯金が減ってしまうのもデメリットです。
貯金にあまり余裕がない場合、当面の生活費や教育資金などに影響が出てきてしまいます。
頭金を考える際の注意点・ポイント
頭金を考える際の注意点・ポイントは、以下の3つです。
・①頭金ゼロはおすすめしない
・②貯金と頭金のバランスを取る
・③頭金を貯めるリスクも考慮する
①頭金ゼロはおすすめしない
1つ目は「頭金ゼロはおすすめしない」ということです。
確かに、
・フルローン
・諸費用ローン
といったローンを利用すれば、頭金がほぼゼロでも大丈夫な場合があります。
しかし、
・毎月のローン返済額が増える
・支払利息や総返済額が増える
・完済するまでの期間が長くなる
・金利の優遇などが受けられない
・金融機関によっては対応できない
という点に注意が必要です。
まず、頭金がゼロだと、費用の全てをローンでまかなうことになるので、毎月の返済額が増えます。
人によっては、毎月の返済がきつくなり、生活に余裕がなくなる可能性もあります。
余計に利息を払うことになるので、総返済額も増えますし、返済期間も長くなってしまいます。
また、頭金があれば、金利の優遇などが受けられる場合もあるのですが、頭金がないと、そうした優遇も得られなくなってしまいます。
さらに、金融機関によっては、頭金ゼロで使えるローン商品がなかったり、対応できない場合もあります。
以上のような点から、頭金ゼロというのは、おすすめしません。
②貯金と頭金のバランスを取る
2つ目は「貯金と頭金のバランスを取る」ことです。
頭金があったほうが良いからといって、貯金のほとんどを頭金に回すのも考えものです。
貯金が少なくなると、
・ボーナスがカットされた
・病気やケガで入院した
・配偶者が仕事を辞めた
といった予期せぬ事態が起こった場合に、生活費を払えなくなってしまうからです。
そうならないために、最低でも当面の生活費3〜6ヶ月分くらいは、貯金の中から確保しておきます。
そして、教育費や老後資金なども踏まえた上で、貯金から頭金にいくら回せるかを検討するようにしましょう。
③頭金を貯めるリスクも考慮する
3つ目は「頭金を貯めるリスクも考慮する」ことです。
頭金が少ない場合には、頭金を貯めていくことになりますが、
・家賃の支払いリスク
・金利の上昇リスク
という、2つの隠れたリスクがあります。
まず「家賃の支払いリスク」です。
賃貸住宅に住んでいる場合は、頭金を貯めている期間中ずっと、家賃の支払いが続きます。
つまり、本来は住宅ローンの返済に当てられたお金が、家賃として消えていくことになります。
なので、この状態を「もったいない」と感じてしまう人もいるかもしれません。
次に「金利の上昇リスク」です。
金利は常に変動しています。
そのため、当初は低かった金利が、頭金を貯め続けている間に上昇した場合、利息分が増え、総返済額も増えてしまいます。
こうなると「頭金を貯めずに、さっさとローンを組んだほうが良かった」と後悔するかもしれません。
以上、説明したように、頭金を貯めることにもリスクがあるため、
・頭金をいくらまで貯めるのか?
・どのくらいの期間をかけるか?
ということを、事前にしっかり検討するようにしましょう。
頭金が足りないときの対処法
家は欲しいけど頭金が足りない…。
そんなときの対処法は、以下の7つです。
・①毎月の家計の支出を減らす
・②共働きして収入を増やす
・③親などから資金援助してもらう
・④補助金などの制度を活用する
・⑤土地の安い郊外に家を建てる
・⑥中古物件や空き家も検討する
・⑦安く家を建てられる業者を探す
①毎月の家計の支出を減らす
1つ目は「毎月の家計の支出を減らす」ことです。
毎月の家計の支出を減らせば、浮いたお金を頭金の貯金に回せます。
家計の支出は、家庭によって様々だと思いますが、
・生命保険
・医療保険
・車の維持費
・電気/ガス代
・スマホ代
・ネット代
・サブスク代
などの固定費を削減すると、一回の見直しで継続的に節約になるので、効果が大きいです。
②共働きして収入を増やす
2つ目は「共働きして収入を増やす」ことです。
夫婦の片方しか収入がない場合、共働きにすれば世帯収入が増えます。
世帯収入が増えれば、頭金を貯められますし、住宅ローンの審査にも有利に働くでしょう。
例えば、何らかのキャリアや経験がある場合は、復職したり再就職をする。
子育てなどで休職や離職している場合は、家庭の事情や保育所の空き状況にもよりますが、復職の方向で検討してみる。
また、キャリアや経験がなく、正社員は難しい場合でも、アルバイトやパートに挑戦してみる、などです。
アルバイトやパートだとしても、月の収入が数万円あれば、頭金を増やすことができます。
③親などから資金援助してもらう
3つ目は「親などから資金援助してもらう」ことです。
場合によっては、両親や祖父母などから費用を一部出してもらうのもありです。
「住宅資金贈与の特例」というものがあり、簡単に言えば、
子や孫が住宅を購入するための資金援助であれば、最大1000万円まで贈与しても非課税にする
というものです。
▼直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税(国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4508.htm
ただし、この特例を使うには、
・実の子や孫に対する贈与である
・贈与の翌年3/15までに贈与税を申告する
・贈与税の申告期限までに引き渡しを受ける
などの細かい条件があります。
なので、特例を使う場合は、事前に慎重に検討し、必要に応じて税理士などに相談すると良いでしょう。
④補助金などの制度を活用する
4つ目は「補助金などの制度を活用する」ことです。
・一定の条件の人や一定の性能の家を対象に
・補助金、給付金、減税などが受けられる
ような制度を、国や自治体が行っていたりします。
制度によっては、数十万〜100万円くらいのお得につながる場合もあります。
主な制度であれば、ハウスメーカーや工務店が手続きのサポートしてくれるので、利用するのは大変ではありません。
ただし、毎年、制度の内容や条件が変わるので、業者に確認したり、ネットで調べて、最新の情報を入手しておくようにしましょう。
⑤土地の安い郊外に家を建てる
5つ目は「土地の安い郊外に家を建てる」ことです。
家を建てる際は、土地代が馬鹿になりません。
しかし、逆に言えば、土地代を安く済ませられれば、それだけ頭金も安くできる訳です。
同じ面積の土地でも、都市部に比べて地方では、1000万円以上は安くなります。
また、同じ地方でも、繁華街に比べて郊外だと、さらに百万円単位で安かったりします。
なので、頭金が足りない場合は、土地の安い郊外を検討してみましょう。
⑥中古物件や空き家も検討する
6つ目は「中古物件や空き家も検討する」ことです。
頭金が足りないけど、どうしても家がほしい
という人は、中古物件や空き家も視野に入れてみましょう。
中古物件といっても、築浅の物件や、リフォームされて新築同様にキレイな物件も結構あります。
▼中古一戸建て(スーモ)
https://suumo.jp/chukoikkodate/
また、最近は空き家も増えており、それぞれの自治体などが中心となって、ホームページで物件情報を発信していたりします。
以下のサイトで、全国の空き家情報を調べられるので、検討してみるのもありでしょう。
▼空き家・空き地バンク総合情報ページ(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/sosei_const_tk3_000131.html
⑦安く家を建てられる業者を探す
7つ目は「安く家を建てられる業者を探す」ことです。
家を安く建てられれば、それだけ頭金も少なくて済みます。
私の経験談ですが、いくつかの業者に相見積もりをしたところ、最も安い業者と最も高い業者の間で、約1000万円の差がありました。
結局、私は最も安い業者に依頼できたのですが、もし相見積もりをしなかったら、予算オーバーで家を建てられなかったかもしれません。
それくらい、安く家を建てられる業者を探すのは重要だということです。
ただ、
・1社ずつ業者に会って見積をもらうのは、時間や労力がかかる…
・毎回毎回、同じ話を伝えなければならないので疲れる…
という人も少なくないと思います。
そんな人には、以下のサイトがおすすめです。
▼タウンライフ
https://www.town-life.jp/home/
このサイトを使えば、複数のハウスメーカーや工務店から、
・間取りプラン
・見積書
を作ってもらえます。
いろいろな業者の提案を比較検討できるので、最も安く建ててくれる業者が見つかります。
サイトの使い方は簡単です。
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