失敗・後悔しない家づくりブログ【新築注文住宅】

家づくりの経験者が「失敗しない新築注文住宅のポイント」をまとめているブログです。

間取り

【間取り図】自分で考える・自作はアリ?失敗しない書き方&作り方

手書きの間取り
家づくり初心者「間取り図を自分で書く(作る)というのはアリですか?失敗しない書き方や作り方を知りたいです…!」

こんなお悩みに答えます。

こんにちは。家づくりを経験した「とある東北人」です。

家づくりで最も楽しいのが、「間取り」を考えるときですよね。

・こんな部屋がほしい
・配置はこうしたい
・こういう動線が便利かも

というように、ワクワクする人が多いと思います。

一方で、

・自分で考えた間取り図を業者に見せてもいいの?
・そもそも間取りってどう考えればいいの?
・アプリやフリーソフト、手書きで作るのはどう?

といったことで、悩んでしまう場合も少なくありません。

本記事では、そんな人に役立つ「失敗しない間取り図の書き方&作り方」についてお伝えしたいと思います。

【注文住宅】間取り図を自分で考える(自作)はアリか?

家のプランニング・設計

まず、「注文住宅の間取り図を自分で考える」のはアリなのでしょうか?

ネット上でも、

新築する際に、間取りは設計士に全て任せますか、それともあらかじめ自分の考えた間取りを見せてそれを基準に設計してもらいますか?
Yahoo!不動産

設計事務所に「間取り図」を持ち込む事について。(中略)間取り図を持ち込んで依頼する事は設計士さんに対して失礼にあたるかどうかを知りたいです。
Yahoo!不動産

といった意見が少なくありません。

この「自作の間取り図のアリ・ナシ」について、家づくりの経験を踏まえて、私の考えを述べたいと思います。

間取り図を自分で考えるのは「原則ナシ」

私の経験上、間取り図を自分で考えるのは「原則ナシ」だと思います。

その理由は、下記の3つです。

・1. 敷地条件でそもそも実現できない可能性がある
・2. 予算・構造・仕様によって変更になることが多い
・3. 自作の間取り図に業者が引きづられてしまう場合がある

これらについて、1つずつ説明します。

1. 敷地条件でそもそも実現できない可能性がある

土地・空き地

まず「敷地条件でそもそも実現できない可能性がある」からです。

敷地条件の具体例としては、

・土地の形状
・道路の位置
・建ぺい率
・容積率
・セットバック
・北側斜線

といったものが挙げられます。

これらの用語の説明は省きますが、要するに「この土地に建てる建物はこういう大きさ・形にしてください」と法律で細かく決まっているのです。

この「敷地条件」に合わなければ、せっかく自分で考えた間取りが無駄になってしまいます。

2. 予算・構造・仕様によって変更になることが多い

次に「予算・構造・仕様によって変更になることが多い」からです。

これは、打ち合わせを進めると、ほぼ全ての人に起こることなのですが、自作の間取りを元に進める場合、特に起きやすくなります。

例えば、

・予算:お金が足りない→坪数が少なくなる
・構造:耐震性に問題がある→壁が増える
・仕様:規格や材料的に難しい→形状が変わる

といったような変更が発生します。

この場合も、せっかく自作した間取りが無駄になってしまうでしょう。

3. 自作の間取り図に業者が引きづられてしまう場合がある

さらに「自作の間取り図に業者が引きづられてしまう」場合があります。

例えば、自分で考えた間取り図を業者に渡すと「それがそのまま清書された間取りプランを提案される」というようなことです。

え?要望どおりになったんだから、ぜんぜん良いじゃないの?

と思う人も少なくないでしょう。

しかし、これは「最初から可能性を狭めてしまう」ことになります。

もし、自作の間取りを見せなかったら、

・こちらの考えを上回る良い間取りプランが
・複数の業者からバリエーション豊かに

提案されていたかもしれません。

自分で作った間取りを業者に見せたことで、こうしたチャンスを潰してしまうとしたら、結構もったいない気がします。

いきなり業者に見せないなら間取り図を自作してもOK

それでも「自分で間取りを考えたい!作りたい!」という場合は、自作してもOKです。

間取りを自分で作る際の参考として、

を本記事の後半で紹介しています。

いずれにしても「間取り図を自作する際のポイント」は、

・いきなり業者に見せない
・業者が作った間取りと比較するために使う
・業者の間取りプランがどれも微妙だったら見せる

ということです。

あくまで、自作の間取り図は内々に持っておいて、業者が作った間取りと見比べてみる。

それで、業者の間取りが自作の間取りより良かったら、それがベスト。

どの業者の間取りプランも微妙だったら、そのときはじめて業者に見せる、くらいのスタンスが良いと思います。

【失敗しない】間取り図の書き方・作り方

ポイント

ここからは「理想の間取り図」をどのように作っていくのか、その方法をお伝えしたいと思います。

ポイントは、下記の4つです。

・1. 家づくり要望ノートを作る
・2. 複数の業者に間取り図を作ってもらう
・3. 出来上がった間取り図を比較する
・4. 最も気に入った間取り図を部分的に修正する

これらについて、1つずつ説明します。

1. 家づくり要望ノートを作る

まず「家づくり要望ノート」を作りましょう。

家づくり要望ノートとは、

・家族構成
・ライフスタイル
・家全体のイメージ
・各部屋についての希望

などをまとめたものです。

具体的な間取りを考える前に、「そもそも自分たちはどういう暮らしをしたいのか?」を整理するのに便利です。

普通のノートに書き出しても良いのですが、私のおすすめは、

という本の巻末にある「住宅調書」です。

住宅調書のページ

「住宅調書」は、この本の著者である建築士の方が、家づくりのヒアリングするときに使うものなのですが、要望をまとめる上でとても便利です。

「住宅調書」のページを、コンビニのプリンタなどで「A3サイズ」に拡大コピーすれば、そのまま書き込むだけで「家づくり要望ノート」を簡単に作れます。

2. 複数の業者に間取り図を作ってもらう

次に「複数の業者に間取り図を作成」してもらいましょう。

やり方は簡単で、1で作った「家づくり要望ノート」のコピーを各業者に渡せばOKです。

しかしながら、

・まだ具体的な業者が決まっていない
・間取り図はほしいが、営業されたくない
・いきなり複数の業者を回るのは面倒くさい
・本命以外の業者で試しに作ってもらいたい

といった場合は、下記のサイトが便利です。

このサイトは無料で利用でき、さまざまなハウスメーカーや工務店から一括で「オリジナルの間取りプラン」を集めることができます。

3. 出来上がった間取り図を比較する

メリット・デメリット

間取り図が出来上がったら、それら集めてを比較しましょう。

ポイントとしては、1で作った「家づくり要望ノート」を見ながら、

・どれくらい要望が反映されているか?
・自分たちの理想の暮らしができそうか?

という基準で比べると良いでしょう。

もし「自分で作った間取り図」があるならば、それも含めて比較してみましょう。

※自分で考えた間取りより業者の間取りが良い場合もあれば、その逆もあるかもしれません。

4. 最も気に入った間取り図を部分的に修正する

3で比較した結果、「最も気に入った間取り図を部分的に修正」していきましょう。

例えば、

・収納を増やしたい
・寝室を南側にしてほしい
・ドアでなくて引き戸にしたい
・畳スペースを小さくしてほしい

など、修正したい内容を間取り図に書き込んだり別紙にリストアップします。

このように「出来上がった間取り図をいじって直す」ほうが、「何も無いところから理想の間取りをイメージする」よりも簡単で確実です。

※気に入った業者があれば、そこに決めて間取りプランの修正を重ねていきましょう。

【簡単】間取り図を作成できるアプリ&フリーソフト

スマートフォン

「自分で間取りを考えたい、作ってみたい」という人向けに、「間取り図を作成できるアプリ&フリーソフト」をご紹介したいと思います。

間取りを書く
【マイホーム】間取り図シミュレーション│無料アプリ&ソフトまとめ

続きを見る

詳しくは上の記事にまとめてあるのですが、その中から3つをピックアップしてご紹介します。

1. Planner 5D - インテリアデザイン クリエーター (iPhone・Android)

Planner 5D

直感的な操作で間取り図を作成できるスマホアプリです。

作った平面図を3D(立体)で見ることができ、よりリアルにデザインのイメージをつかめます。

家具をレイアウト(配置)することも可能です。

VR(バーチャルリアリティー)モードもあるようです。

2. Sweet Home 3D (Windows・Mac)

Sweet Home 3D

平面(2D)で設計し、立体(3D)で確認しながら間取り図が作れるフリーソフトです。

家具などもレイアウト(配置)できます。

ダウンロードして「パソコンにインストールして使う方法」と、「ブラウザでそのまま使う方法」のいずれかを選べます。

3. Excel DE 間取り図 (Windowsのみ)

Excel DE 間取り図

エクセル(Excel)を使って、間取り図ができるフリーソフトです。

素材パーツがそろっているので、それを使って簡単に間取り図を作っていけます。

ダウンロードしたファイルは「LZH形式」で圧縮されているので、Lhaplus(ラプラス)などの解凍ソフトを使うと良いでしょう。

【方眼紙不要】間取り図を手書きする場合の書き方

紙にペンで描く

アプリやソフトではなく「間取り図を手書きしたい」という人向けに、簡単な間取りの書き方をお伝えしたいと思います。

必要なものは、「紙とペン」だけです。

※紙は方眼紙などでなく、チラシの裏やノート、コピー用紙などでOKです。

手書きのポイントは、下記の3つです。

・1. 必要な部屋をリストアップする
・2. 部屋ごとの配置を考える
・3. ラフスケッチを描く

1つずつ説明します。

1. 必要な部屋をリストアップする

まず「必要な部屋をリストアップ」してみましょう。

例えば、

・リビング
・ダイニング
・キッチン
・寝室
・洋室×2
・風呂
・洗面所
・トイレ
・サンルーム
・テラス
…etc

という感じで大丈夫です。

2. 部屋ごとの配置を考える

次に「部屋ごとの配置」を考えてみましょう。

専門的には「ゾーニング」と呼ばれる作業なのですが、難しく考える必要はありません。

例えば、

・北側に水回りをまとめたい
・南側は光の当たるリビングにしたい
・テラスやサンルームも南側にしたい
・西側に道路があるので玄関は西向きかな?
・寝室は玄関から離して奥に配置したい
・洋室は玄関の近くでも構わない
…etc

という感じで「どの場所にどんな部屋を置きたいのか」をざっくり考えてみましょう。

1つポイントとして、北を上にして考えるとイメージしやすいと思います。

3. ラフスケッチを描く

最後に「ラフスケッチ」を描きましょう。

2で考えた「部屋ごとの配置」をイメージしながら、紙にペンで描いていきます。

手書きの間取り

出来上がりは、こんな感じでOKです。

※一発で上手に描けなくても大丈夫です。何度か描いてみましょう。

寸法や縮尺は適当でも問題ありません。それよりも「頭の中のイメージを具体化する」ことが大切です。

特に外壁の形は、実際はもっとデコボコするはずですが、まずは「長方形」を基本に描いてみましょう。

※より精密に描きたいという人は、アプリやソフトの使用をおすすめします。

【無料】間取り図をプロに作ってもらう方法

間取りプランの提案

・とりあえず間取りを考えたい、作ってみたい
・でもアプリやソフトは面倒だし、手書きも上手く書けない…

という人は「いきなりプロに作ってもらう」のもアリでしょう。

下記のサイトを使えば、複数のハウスメーカーや工務店から「オリジナルの間取り図」を無料で作ってもらえます。

私も自分の家づくりの際に使ったのですが、以下のような間取り図が届きました。

タウンライフの間取りプラン

こうして集めた間取り図を「たたき台」にして考えていけば、1から自分で間取り図を作るよりもスムーズに家づくりを進められると思います。

-間取り

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