こんなお悩みに答えます。
こんにちは。家づくりを経験した「とある東北人」です。
いわゆる「ローコスト住宅」について、
・正直なところコスパはどうなの?
・普通のハウスメーカーとの違いは?
・基礎知識や注意点を知りたい
と悩む人も少なくないでしょう。
本記事では、そんな人に役立つ「ローコスト住宅の後悔・失敗例」と「成功する建て方のコツ」をご紹介したいと思います。
【ローコスト住宅】後悔・失敗談ランキング
ローコスト住宅でよくある後悔・失敗例は、下記の10個です。
・1.オプションの追加で増額する
・2.家全体が小さく部屋も狭い
・3.間取りやデザインの自由度が低い
・4.建材や設備のグレードが低い
・5.断熱性が低く寒くて暑い
・6.住んでから光熱費がかかる
・7.耐久性が低く劣化が早い
・8.メンテナンスで費用がかかる
・9.耐震性が低く地震に弱い
・10.施工ミスや欠陥住宅のリスク
これらについて、1つずつ説明します。
1.オプションの追加で増額する
1つ目は「オプションの追加で増額する」ことです。
例えば、「坪単価30万円!」などとPRしていても、
・こちらの要望は全てオプション扱い
・打ち合わせが進むにつれて増額していく
・最終的に他の業者と同じような金額になる
ということです。
あるいは、PRしている坪単価は、
・本体工事費のみ
・別途工事費などは含まれてない
ということも多く、そもそも家を建てられないことがあります。
2.家全体が小さく部屋も狭い
2つ目は「家全体が小さく部屋も狭い」ことです。
具体的には、
・リビングが家具で圧迫される
・キッチンで料理がしづらい
・洗面脱衣所が混み合う
・収納スペースが足りない
といったことです。
図面上や新築の状態では、それなりに広く感じるかもしれません。
しかし、家具を入れて実際に住んでみると、窮屈さや使いづらさを感じることがあります。
3.間取りやデザインの自由度が低い
3つ目は「間取りやデザインの自由度が低い」ことです。
具体的には、
・思いどおりの間取りにならない
・デザインのセンスがいまいち
・内装や仕様の選択肢が少ない
といったことです。
ローコスト住宅は、安さを重視する分、間取りやデザインといったものは制限されてしまいます。
そのため、こだわりが強い人は後悔するかもしれません。
4.建材や設備のグレードが低い
4つ目は「建材や設備のグレードが低い」ことです。
具体的には、
・外壁や内装が安っぽく見える
・設備の性能や機能がいまいち
といったことです。
ローコスト住宅は、一般的なグレードよりも低めの建材・設備を使っていることが多いです。
そのため、見た目の軽さや使い勝手の悪さが出やすくなります。
人によっては、お客さんを家に入れるときに「恥ずかしい」と感じることもあるかもしれません。
5.断熱性が低く寒くて暑い
5つ目は「断熱性が低く寒くて暑い」ことです。
具体的には、
・断熱材の質が低くて薄い
・窓やサッシの断熱性も低い
・風呂場の断熱工事も甘い
といったことです。
ローコスト住宅は、断熱性能にかける費用もカットしている場合があります。
そのため「冬は寒くて夏は暑い」という、良くない住み心地になるかもしれません。
6.住んでから光熱費がかかる
6つ目は「住んでから光熱費がかかる」ことです。
断熱性が低いと、
・冬は熱が逃げやすい
・夏は熱がこもりやすい
・冷暖房の効きが悪くなる
・風呂のお湯が冷めやすくなる
という状態になり、電気代やガス代が高くなります。
そのため、ローコストで家を建てたとしても、トータルでは損することになるかもしれません。
7.耐久性が低く劣化が早い
7つ目は「耐久性が低く劣化が早い」ことです。
具体的には、
・外壁の劣化による腐食
・屋根の劣化による雨もり
・土台や柱のシロアリ被害
といったことです。
ローコスト住宅は、建材のグレードが低く、寿命が短い場合があります。
そのため、10年後・20年後には、普通の住宅以上に修繕やメンテナンスが必要になるかもしれません。
8.メンテナンスで費用がかかる
8つ目は「メンテナンスで費用がかかる」ことです。
耐久性が低く劣化が早いと、
・屋根や外壁の塗装
・コーキングや防水工事
・防蟻処理(シロアリ対策)
といったメンテナンスのサイクルが早くなり、余計な費用がかかってしまいます。
そのため、ローコストで家を建てたとしても、トータルでは損することになるかもしれません。
9.耐震性が低く地震に弱い
9つ目は「耐震性が低く地震に弱い」ことです。
具体的には、
・耐震等級3を満たしていない
・図面通りに工事がされてない
・地盤調査や地盤改良が不十分
といったことです。
ローコスト住宅は、耐震性能にかける費用をカットしている場合があります。
そのため、大きな地震での損害リスクが増えるかもしれません。
10.施工ミスや欠陥住宅のリスク
10個目は「施工ミスや欠陥住宅のリスク」です。
具体的には、
・打ち合わせで伝えた要望と違う
・外壁や内装の出来がいいかげん
・構造や断熱材に大きな問題がある
といったことです。
ローコスト住宅は、現場の職人の人件費もカットしている場合があります。
そのため、雑な工事になりやすく、不具合が起こる可能性が増えるかもしれません。
【ローコスト住宅】成功する建て方のコツ・注意点
ローコスト住宅の建て方のコツは、下記の4つです。
・1.ローコスト住宅の基準を知る
・2.ローコスト住宅の裏側を知る
・3.相見積もり+総額で比較する
・4.適切なコストダウンを行う
これらについて、1つずつ説明します。
1.ローコスト住宅の基準を知る
1つ目は「ローコスト住宅の基準を知る」ことです。
一般的に、ローコスト住宅の基準は「坪単価」で決まります。
普通のハウスメーカーの坪単価は、
・大手ハウスメーカー:70万円〜
・中堅ハウスメーカー:50万円〜70万円
というのが相場であるのに対し、
・ローコスト住宅:30万円〜50万円
・超ローコスト住宅:30万円未満
と、大幅に安くなっています。
これが、普通のハウスメーカーとローコスト住宅の見分け方になります。
しかし、坪単価は「あってないようなもの」なので注意が必要です。
詳しくは、次で説明します。
2.ローコスト住宅の裏側を知る
2つ目は「ローコスト住宅の裏側を知る」ことです。
一般的に「ローコスト住宅」と呼ばれるものの大半は、下記の2つのいずれかに分類されます。
・A:はじめに安く見せて後で増額する
・B:全ての費用をコストカットしている
Aについては「坪単価30万円!」などといった広告で、まず多くの客を集めます。
そして、打ち合わせが進むにつれて金額が上がり、結局、普通のハウスメーカーと同じくらいになるという話です。
要するに、安い金額で客を釣る「営業戦略」だということです。
Bについては、材料費や人件費なども大幅に削減しているため、
・内装や設備が安っぽい
・性能が低く劣化が早い
・施工ミスが起こりやすい
という「安かろう悪かろう」という言葉どおりの家になります。
特に、性能の低さや施工ミスなどがあれば、住み心地が悪いだけでなく、余計な出費や災害のリスクも出てきます。
3.相見積もり+総額で比較する
3つ目は「相見積もり+総額で比較する」ことです。
本当のローコスト住宅、つまり「安い注文住宅」の選び方としては、
・複数の業者に相見積もりを取る
・坪単価ではなく総額で比較する
ということが重要です。
1社だけでは、本当に安いのか高いのかわからないため、少なくとも3社くらいには見積もりを依頼しましょう。
次に、それぞれの見積書を見て、
・必要な工事が抜けていないか?
・内装や設備のグレード、性能は同程度か?
といったことをチェックします。
最後に、総額を比較して「最も安い業者」を選びます。
総額を比較したところ「ローコスト住宅の業者が高くて、普通の坪単価の業者が安かった」ということも十分ありえます。
4.適切なコストダウンを行う
4つ目は「適切なコストダウンを行う」ことです。
最も安い業者でも予算オーバーする場合は、コストダウンを行います。
具体的には、
・延べ床面積(坪数)を減らす
・建物の形をシンプルにする
・総2階建てにする
・屋根を単純な形にする
・部屋数を少なくオープンにする
・内装材の種類を少なくする
・室内のドアを減らす
・手軽な設備は施主支給にする
・外構を作り込まない
といったことです。
詳しくは、下記の記事をご覧ください。