
こんなお悩みに答えます。
こんにちは。家づくりを経験した「とある東北人」です。
建築会社を選ぶときに、
・ハウスメーカーと工務店などの違いは?
・メリットやデメリットを知りたい
・どっちがいいの?向いている人は?
と悩む人も少なくないでしょう。
本記事では、そんな人に役立つ「ハウスメーカーと工務店などの違い」や「ポイント・注意点」をご紹介したいと思います。
ハウスメーカーとは?工務店などとの違い
家を建てるときの依頼先は、下記の4つです。
・1.ハウスメーカー
・2.工務店
・3.パワービルダー
・4.設計事務所
それぞれについて、違いを1つずつ説明します。
1.ハウスメーカーとは
「ハウスメーカー」とは、
全国や複数の都道府県を営業エリアにする大規模な業者
のことです。
営業・設計・事務など、担当がしっかり組織化されているのが特徴です。
設計、工事監理、施工をハウスメーカーと一括で契約しますが、施工そのものは地元の工務店に下請けに出すことが多いようです。
メリットとデメリットは、下記のとおりです。
▼メリット
・住宅展示場などが常設で探しやすい
・最新情報や流行のデザイン、設備に強い
・提案力が高く、お金や土地等のサポートも強い
・生産〜工事のシステム化で、技術力のムラが少ない
・対応や工事がスピーディーであることが多い
▼デメリット
・基本的に割高なことが多い
・明細見積書をもらえないことが多い
・規格や標準仕様があり、自由度は限られる
・規格から外れるとオプション扱いで増額となる
・担当者によって知識や能力がピンきり
2.工務店とは
「工務店」とは、
営業エリアが狭く、地域に密着した小規模な業者
のことです。
社長を含めて数人〜十数人くらいの場合がほとんどです。
設計、工事監理、施工までを一貫して請け負います。
メリットとデメリットは、下記のとおりです。
▼メリット
・ハウスメーカーに比べて割安なことが多い
・オプションという概念がなく設計の自由度が高い
・材料や工事の詳細が書かれた明細見積書がもらえる
・地域の自然環境に詳しく特性に合った家を作れる
・地元の信用が第一のため親身に対応してくれる
▼デメリット
・ハウスメーカーに比べて探すのが大変
・業者によってレベルや技術力がピンきり
・最新情報やデザイン力が弱い場合がある
・対応や工事に時間がかかることが多い
・経営が危ないような業者もいる
3.パワービルダーとは
「パワービルダー」とは、
ハウスメーカーと工務店の中間にあるような業者
のことです。
1〜3つくらいの都道府県に営業エリアがあり、組織もそれなりの規模があります。
設計、工事監理、施工までを一貫して請け負います。
メリットとデメリットは、下記のとおりです。
▼メリット
・地域では有名な事が多く探しやすい
・サポート力、対応力、提案力が比較的高い
・材料や工事の詳細が書かれた明細見積書がもらえる
・地域の自然環境に詳しく特性に合った家を作れる
・地域に多くの土地や建売住宅を持っていることがある
▼デメリット
・ハウスメーカーくらい割高になりやすい
・これといった強みや個性がない業者もいる
・最新情報やデザイン力が弱い場合がある
・規格や標準仕様がある場合は自由度が限られる
・担当者によって知識や能力がピンきり
4.設計事務所とは
「設計事務所」とは、
いわゆる「建築家」が所属する事務所
のことです。
個人または組織で、1人〜数人のことが多いです。
設計と工事監理を設計事務所と契約し、施工は工務店と契約する形になります。
メリットとデメリットは、下記のとおりです。
▼メリット
・最も自由な設計やデザインを作れる
・こだわりを可能な限り反映してくれる
・悪条件の土地なども柔軟に対応できる
・コストコントロールもしてくれる
・施主の立場で工事監理をしてくれる
▼デメリット
・数が少なくて探すのが大変
・プランや見積もりの提案に着手金がかかる
・デザイン優先で構造や性能などに疎い場合がある
・変なこだわりを持っている場合がある
・第三者チェックを入れにくい
ハウスメーカーをおすすめしない人
ハウスメーカーをおすすめしない人は、下記の4つです。
・1.安く家を建てたい人
・2.強いこだわりがある人
・3.土地の条件が厳しい人
・4.地域の自然環境が特殊な人
これらに該当する人は、ハウスメーカー以外で家を建てるのがおすすめです。
それぞれ、1つずつ説明します。
1.安く家を建てたい人
1つ目は「安く家を建てたい人」です。
一般的な価格差としては、
ハウスメーカー≧パワービルダー>工務店
という順であり、ハウスメーカーが最も割高だからです。
確かに、ハウスメーカーの中には「坪単価が安い」という業者もいるでしょう。
しかし、それは単なる集客目的であり、オプションやら何やらで最終的な値段が高くなることがほとんどです。
よって、安く家を建てるのであれば、ハウスメーカーより工務店がおすすめです。
なお、設計事務所もコストコントロールをしてくれるという点では良いのですが、着手金がかかるのが難点です。
つまり、無料で業者間の相見積もりができないため、個人的にはおすすめしません。
2.強いこだわりがある人
2つ目は「強いこだわりがある人」です。
ハウスメーカーは、売れる商品を研究しているものの、規格や標準仕様があるため、間取りの自由度やデザイン力には限界があります。
なので、
・他にない個性的な家にしたい
・家の隅々まで細かい要望がある
・ハウスメーカーがどこも同じに見える
という人は、設計事務所(建築家)がおすすめです。
建築のテレビ番組や雑誌に登場する家のほとんどは、建築家が作ったものです。
建築家であれば、自由な設計やデザインで、こだわりを可能な限り反映してくれるでしょう。
3.土地の条件が厳しい人
3つ目は「土地の条件が厳しい人」です。
ハウスメーカーは、
・平均的な客を対象に大量に家を販売
・規格や標準仕様で生産や工事を効率化
・型式適合認定で確認や検査を簡略化
しており、一般的な土地に家を建てることを想定しています。
なので、
・狭小地、旗竿地、変形地
・採光や通風が悪い土地
・傾斜地、崖地
といった土地の場合は、追加コストがかかったり、そもそも対応できないことがあります。
こうした場合は、特殊な土地に家を建てた実績の多い設計事務所や工務店がおすすめです。
4.地域の自然環境が特殊な人
4つ目は「地域の自然環境が特殊な人」です。
土地の条件と同様に、ハウスメーカーは一般的な地域に家を建てることを想定しています。
なので、
・気温が高い/低い
・豪雪/多雪地域
・山や海の近く
という地域の場合は、追加コストがかかったり、対応に限界がある可能性があります。
こうした場合は、その地域の自然環境を熟知している工務店やパワービルダーがおすすめです。