こんなお悩みに答えます。
こんにちは。家づくりを経験した「とある東北人」です。
間取りを考えるときに、
・よくある後悔や失敗例って何?
・コツやポイント、注意点を知りたい
という人も少なくないでしょう。
本記事では、そんな人に役立つ「間取りの失敗例ランキング」と「後悔しない決め方」をご紹介したいと思います。
【新築注文住宅】間取り失敗例ランキング9選
新築注文住宅でよくある間取りの失敗例は、下記の9つです。
・1.動線が使いづらい
・2.使わない場所がある
・3.無駄なスペースがある
・4.部屋が狭すぎ/広すぎ
・5.収納が少ない/使いづらい
・6.視線、音、臭いの問題
・7.部屋が暗すぎ/明るすぎ
・8.冷暖房効率が悪い
・9.掃除やメンテが大変
これらについて、1つずつ説明します。
1.動線が使いづらい
1つ目は「動線が使いづらい」ことです。
具体的には、
・料理、洗濯、掃除がしにくい
・家族同士でぶつかる、混み合う
・来客時にトイレや風呂が使いづらい
・スイッチやコンセントの位置がおかしい
といったことです。
こうした非効率な動線は、生活する上でかなりのストレスですので、失敗例の中でも最悪と言えます。
2.使わない場所がある
2つ目は「使わない場所がある」ことです。
例えば、
・和室、客間
・ロフト、小屋裏収納
・ベランダ、バルコニー
といった場所です。
まず、和室や客間ですが、
・来客が少なく使っていない
・部屋が独立のため使いにくい
・気づけば物置きになっている
ということが起こりえます。
また、ロフトや小屋裏収納は、
・上り下りの移動が大変
・狭くて出し入れが面倒くさい
・大型or重い物は収納できない
というデメリットがあります。
さらに、ベランダやバルコニーは、
・雨や雪、花粉などで使えない
・外干しできる期間が限られる
・室内干しやガス乾燥機が便利
という理由で、案外使わなくなります。
いずれにしても、使わない場所があるのは非常にもったいないです。
3.無駄なスペースがある
3つ目は「無駄なスペースがある」ことです。
例えば、
・吹き抜け
・廊下、階段下
・ウォークインクローゼット
といったスペースです。
まず、吹き抜けですが、2階の床がなくなり面積が減るので、単純にもったいないです。
次に、廊下や階段下ですが、なんとなく設計していると、デッドスペースになりやすいです。
廊下は必要最小限の大きさにしたり、階段下も収納や作業スペースにするなど、工夫したほうがよいです。
さらに、ウォークインクローゼットですが、人が通るスペースには物が置けないため、面積が無駄になります。
また、物が溜まりやすい、奥から取り出しにくいなどのデメリットもあります。
4.部屋が狭すぎ/広すぎ
4つ目は「部屋が狭すぎるor広すぎる」ことです。
部屋が狭いと、
・リビングが家具や家電で埋まる
・キッチンに2人並ぶと窮屈になる
・洗面脱衣所が混み合ってしまう
といったことが起き、ストレスの原因になります。
逆に、リビングなどが広すぎると、そのぶん他の部屋の面積が減るため、それはそれでもったいないです。
狭すぎず広すぎず、適切なサイズにすることが重要です。
5.収納が少ない/使いづらい
5つ目は「収納が少ない/使いづらい」ことです。
具体的には、
・持ち物の全体量より小さい
・各部屋ごとにない(1ヶ所にある)
・奥行きや高さが出し入れしにくい
といったことです。
まず、そもそも「物の全体量」よりも「収納の全体量」が小さければ、物はあふれてしまいます。
自分が持っている物の量を十分に把握していないと、こうした失敗が起こりやすいです。
また、1ヶ所に大きな収納を設けるという間取りもありますが、
・毎回そこに行かなければいけない
・奥の物が出し入れしにくくなる
というデメリットがあるため、注意が必要です。
さらに、収納の奥行きや高さが微妙だと、とたんに使いづらくなってしまいます。
どんな物をどこの収納に入れるか、事前の計画が重要です。
6.視線、音、臭いの問題
6つ目は「視線、音、臭いの問題」です。
例えば、
・道路や隣家から丸見えになる
・トイレや風呂の音が響きやすい
・キッチンの臭いが寝室にこもる
といったことです。
いずれも、間取り図の段階では分かりづらいのですが、いざ住んでみると、地味にストレスになってきます。
カーテンや耳栓などで対応できなくもないのですが、できることなら最初から考えておきたいものです。
7.部屋が暗すぎ/明るすぎ
7つ目は「部屋が暗すぎるor明るすぎる」ことです。
具体的には、
・隣の建物の影でリビングが暗い
・廊下にどこからも光が入らず暗い
・寝室に街灯の光が入って眠りにくい
といったことです。
リビングの日差しは誰でも気にしますが、季節によって太陽の角度が変わるため、春・夏・秋は良くても冬が暗いということも起こりえます。
また、周りが部屋に囲まれている廊下は、小窓を設けたり、ドアの一部をガラスにするなどしないと、日中でも真っ暗になる場合があります。
さらに、夜間の街灯の光が明るすぎて、遮光カーテンをしないと寝室で眠りにくいということも考えられます。
8.冷暖房効率が悪い
8つ目は「冷暖房効率が悪い」ことです。
例えば、
・空間が広い部屋(吹き抜けなど)
・窓が大きすぎる、多すぎる部屋
などは、冷暖房が効きにくくなります。
まず、空間が広い部屋は単純に体積が増えるため、温めたり冷やしたりするのに時間がかかってしまいます。
また、窓が大きすぎる・多すぎる部屋は、
・窓から熱が逃げる/入ってくる
・夏は日差しが入ってくる
ため、冷暖房の効率が悪くなります。
住み心地も悪く、光熱費も高くなるため、良くありません。
9.掃除やメンテが大変
9つ目は「掃除やメンテが大変」なことです。
例えば、
・吹き抜け
・ベランダ、バルコニー
といった場所は要注意です。
まず、吹き抜けは、高い窓や照明があり、普通に掃除やメンテができません。
脚立を使ったり、専門の業者が必要な場合があります。
また、ベランダやバルコニーは、
・砂やホコリ、枯葉が排水口が詰まる
・寒冷地は定期的な雪かきも必要
になってきます。
バケツで水を汲んで掃除したり、定期的な防水メンテの費用もかかります。
いずれにしても、掃除やメンテが大変になる間取りは、慎重に考えましょう。
【後悔しない】間取りの考え方・決め方
後悔しない間取りの決め方のポイントは、下記の4つです。
・1.間取りは自分で考えない
・2.理想の暮らし方を考える
・3.複数の業者から提案を受ける
・4.間取りプランをチェックする
これらについて、1つずつ説明します。
1.間取りは自分で考えない
1つ目は「間取りは自分で考えない」ことです。
理由としては、
・間取りは多くの要素が複雑にからむ
・設計には経験や専門知識が必要になる
からです。
間取りを考える上では、動線・広さ・収納・明るさなど、様々な要素が関係してきます。
なので、経験や知識のない素人が考えると、
・動線は使いやすいけど、収納が少ない
・部屋は明るいけど、冷暖房効率が悪い
というように、失敗が起きやすくなります。
間取りを自分で決めたい気持ちはわかりますが、基本的には、ハウスメーカーや工務店などの業者に考えてもらうのがおすすめです。
2.理想の暮らし方を考える
2つ目は「理想の暮らし方を考える」ことです。
業者に間取りを考えてもらう前に「理想の暮らし方」を考えておくようにします。
例えば、
・家族が自然に集えるようにしたい
・洗濯や掃除などの家事を楽にしたい
・子供がのびのびと過ごせるようにしたい
といったような感じです。
どういう暮らしをしたいのか、コンセプト的なものでも構いません。
そのほうが、設計者が自由に考えられる「余白」が生まれます。
一方、「こういう間取りにしたい」と具体的な間取り図を出してしまうと、設計者がそれに引きづられてしまうため、良くありません。
3.複数の業者から提案を受ける
3つ目は「複数の業者から提案を受ける」ことです。
「理想の暮らし方」を言語化したら、それを業者に伝えます。
ここで大事なのは、少なくとも3社くらいの業者から提案を受けることです。
1〜2社だけだと、間取りの比較ができないだけでなく、
・設計の技術や経験が乏しい
・施主とセンスや相性が合わない
・間取りを何回修正しても微妙
という可能性があるからです。
一方、3社以上だと「最初の提案で80〜90点」という業者が見つかりやすくなります。
4.間取りプランをチェックする
4つ目は「間取りプランをチェックする」ことです。
提案された間取りを見るときは「生活をイメージする」のが大切です。
具体的には、
・起床〜就寝までの動きは?
・洗濯や掃除はどんな感じか?
・視線や音、臭いの問題はないか?
・それぞれの収納には何が入るか?
・家具や家電はどのように置くのか?
といったことを想像してみます。
気になった部分があれば、業者に相談して、必要に応じて修正してもらいます。
チェックと修正を何回か繰り返して「住んだ後の生活」を十分にイメージできるようになれば、それが「理想の間取り」になります。