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ハウスメーカーと工務店ならどっちが良いの?違いは?
同じ仕様なら、ハウスメーカーと工務店で値段に差が出るの?
ハウスメーカーと工務店、安くて良い家を建てられるのはどっち?
こんな悩みはありませんか?
この記事では、実際に家づくりを経験した私が、
・ハウスメーカーと工務店の価格差
・ハウスメーカーと工務店どちらがいいか
について解説しています。
業者選びの迷いを一気に解消できるので、ぜひ読んでみてください。
60冊以上の家づくり本で勉強した後、一級建築士に外部コンサルを依頼して注文住宅を建てました。
ハウスメーカーと工務店の違い・特徴
ハウスメーカーと工務店の違いを簡単にまとめると、以下のとおりです。
ハウスメーカー | 工務店 | |
メリット | ・業者を探すのが簡単 ・一定の品質が期待できる ・家づくり全般のサポートが充実 |
・設計の自由度がある ・性能が高い家も作りやすい |
デメリット | ・契約後に費用が増えやすい ・設計の自由度が制限される |
・探すのがめんどくさい ・業者によって品質がピンきり ・家づくり全般のサポートが微妙かも |
詳しくは、以下の記事で解説しています。
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ハウスメーカーと工務店の違いは?家を建てるならどこがいい?経験者が解説
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ハウスメーカーと工務店の価格差はどれくらい?
スーモのサイトに、ハウスメーカーと工務店の坪単価が掲載されています。
このうち、ハウスメーカー33社(全国)、工務店319社(関東)の坪単価のデータをもとに、価格差を計算してみました。
なお、各社とも坪単価の表記は、
例:50万円〜80万円/坪
といったように幅があるため、低いほうを「坪単価(低)」、高いほうを「坪単価(高)」と呼ぶようにします。
そして、
①坪単価(低)の平均値
②坪単価(低)の中央値
③坪単価(高)の平均値
④坪単価(高)の中央値
の4つの点から、計算したハウスメーカーと工務店の価格差を紹介します。
①坪単価(低)の平均値
ハウスメーカーと工務店の価格差は、
・ハウスメーカー:61.9万円/坪
・工務店:64.5万円/坪
となり、工務店が「2.6万円/坪」高いと言えます。
②坪単価(低)の中央値
ハウスメーカーと工務店の価格差は、
・ハウスメーカー:60万円/坪
・工務店:64万円/坪
となり、工務店が「4万円/坪」高いと言えます。
③坪単価(高)の平均値
ハウスメーカーと工務店の価格差は、
・ハウスメーカー:100.5万円/坪
・工務店:87.5万円/坪
となり、工務店が「13万円/坪」安いと言えます。
④坪単価(高)の中央値
ハウスメーカーと工務店の価格差は、
・ハウスメーカー:97.5万円/坪
・工務店:82万円/坪
となり、工務店が「15.5万円/坪」安いと言えます。
結論
まとめると、以下のようになります。
①坪単価(低)の平均値:工務店が「2.6万円/坪」高い
②坪単価(低)の中央値:工務店が「4万円/坪」高い
③坪単価(高)の平均値:工務店が「13万円/坪」安い
④坪単価(高)の中央値:工務店が「15.5万円/坪」安い
仮に、一般的な大きさの30坪の家で換算すると、以下のようになります。
①坪単価(低)の平均値:工務店が「78万円」高い
②坪単価(低)の中央値:工務店が「120万円」高い
③坪単価(高)の平均値:工務店が「390万円」安い
④坪単価(高)の中央値:工務店が「465万円」安い
つまり、坪単価(低)で考えれば、ハウスメーカーのほうが100万円ほど安くなる一方で、坪単価(高)で考えれば、工務店のほうが400万円ほど安くなると言えます。
ハウスメーカーと工務店に価格差が生まれる原因4つ
ハウスメーカーと工務店に価格差が生まれる原因は、以下の4つです。
・1.材料費
・2.工事費
・3.販売費
・4.その他
1.材料費
材料費は、構造材・屋根材・外壁材・内装材・住宅設備などの費用です。
ハウスメーカーと工務店で比較すると、以下のとおりです。
▼ハウスメーカー
・住宅設備などはグレードが高め
・大量発注or大量生産→コスト減
・独自に研究開発、実験検証→コスト増
▼工務店
・材料のグレードはピンきり
・建材会社から仕入れている
・グレードを上げるとコスト増かも
ハウスメーカーは、大量発注や大量生産しているため、1棟あたりに必要な材料費をコストダウンできます。
しかし、独自に研究開発や実験、検証をしている場合もあるため、その分はコストアップします。
詳細は不明ですが、それらを合わせると、最終的にプラスマイナス・ゼロになるかもしれません。
一方、工務店の材料費の考え方は、業者ごとにバラバラです。
しかし、大半の業者は、低コストの材料を選ぶ傾向にあるため、ハウスメーカーと同程度のグレードに上げるとコストアップする可能性もあります。
2.工事費
工事費は、材料費を除いた、工事をする職人の人件費です。
ハウスメーカーと工務店で比較すると、以下のとおりです。
▼ハウスメーカー
・規格商品→材料や工程の共通化
・工場生産率、施工のマニュアル化率が高い
・着工棟数が多い→1棟あたりコスト減
・下請けの工務店の利益分→コスト増
▼工務店
・全てがオーダーメイド
・工場生産率、施工のマニュアル化率が低い
・着工棟数が少ない→1棟あたりコスト増
・下請けは職人のみ→コスト減
ハウスメーカーは、家の規格を決めることで材料や工程を統一したり、大半を工場で組み立てることで、現場の職人の腕によらない施工を行っています。
それに加えて、着工棟数も多いため、1棟あたりの工事費を抑えられるでしょう。
ただし、下請けの工務店の利益があるため、その分はコスト増です。
一方、多くの工務店は、家の規格がなく全てがオーダーメイドなため、ハウスメーカーのように効率的なシステムを作れません。
さらに、着工棟数も少ないため、1棟あたりの工事費が増えてしまいます。
ただし、下請けは職人のみなので、その分はコスト減となります。
3.販売費
販売費は、おもに広告費や営業マンの人件費です。
ハウスメーカーと工務店で比較すると、以下のとおりです。
▼ハウスメーカー
・テレビCMやチラシ:多い
・カタログ、パンフレット:豊富
・自社ホームページ:充実
・スーモなどの掲載:ある
・モデルハウス:住宅展示場に常設
・営業マン:各営業所に数名〜十数名
▼工務店
・テレビCMやチラシ:少ないorない
・カタログ、パンフレット:少ない
・自社ホームページ:いまいちorない
・スーモなどの掲載:ほぼない
・モデルハウス:ほぼない
・営業マン:社長+αの場合も
こうして見ると、ハウスメーカーの広告費や人件費が高いように思えます。
しかし、ハウスメーカーは着工棟数もかなり多いため、費用を棟数で割ると、1棟あたりの広告費などは工務店と同じくらいになります。
▼広告費の計算例
・ハウスメーカー:50億円÷1万棟=50万円/1棟あたり
・工務店:500万円÷10棟=50万円/1棟あたり
なので、よく「広告費が多いからハウスメーカーは高い」と言われますが、厳密には正しくありません。
安く思わせたい工務店側のポジショントークである場合がほとんどです。
4.その他
その他としては、
・営業以外の部署の人件費
・会社の家賃、光熱費、事務費用
・最終的に残る利益(営業利益)
です。
ハウスメーカーと工務店で比較すると、以下のとおりです。
▼ハウスメーカー
・営業以外の専門部署:ある→コスト増
・家賃、光熱費など:多い?
・営業利益:多い→経営が安定
▼工務店
・営業以外の専門部署:ある→コスト減
・家賃、光熱費など:少ない?
・営業利益:少ない→経営が不安定
ハウスメーカーは、営業以外にも、アフターサービスなど専門の部署やスタッフをかかえていることも多いため、その分コスト増です。
また、家賃や光熱費、事務費用は単純に比較できませんが、ハウスメーカーの営業所(モデルハウス)と工務店の事務所を比べると、ハウスメーカーの方が高い気がします。
ただし、ハウスメーカーは着工棟数が多いため、いずれの費用も1棟あたりで割ると大したことはないでしょう。
最終的に、全ての費用を引いて残る利益(営業利益)は、工務店よりも多くなり、安定した経営ができるようになります。
一方、工務店は営業利益が少ないため、経営が不安定となり、倒産するリスクのある業者も出てくるでしょう。
ハウスメーカーと工務店どちらを選べばいいか?
この記事では、ハウスメーカーと工務店の価格差について解説してきました。
しかし、安く家を建てるために最も重要なのは、
複数の業者から見積書をもらって比較する
ということです。
データの上では、この記事で解説したような価格差があるかもしれません。
しかし、実際は、ハウスメーカーと工務店それぞれから見積書を取って比較しなければ、どの業者が安いのかは分からないのです。
とはいえ、
・1社ずつ業者に会って見積をもらうのは、時間や労力がかかる…
・毎回毎回、同じ話を伝えなければならないので疲れる…
という人も少なくないと思います。
そんな人には、以下のサイトがおすすめです。
▼タウンライフ
https://www.town-life.jp/home/
このサイトを使えば、複数のハウスメーカーや工務店から、
・設計プラン
・見積書
を一斉に作ってもらえます。
いろいろな業者の提案を比較検討できるので、最も安く建ててくれる業者が見つかります。
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